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- 【経営層・DX推進者向け】Asanaで実現する組織の「健康状態」可視化:データでエンゲージメントと定着率を向上
「最近、優秀な人材の離職が続いている」「社員のエンゲージメントが低下している気がするが、具体的な原因が分からない」「部門間の連携がうまくいかず、プロジェクトが遅延しがちだ」
経営層やDX推進部門の責任者として、このような組織の「不調」に漠然とした危機感を抱えてはいないでしょうか。
これらは単なる人事上の問題ではなく、企業の競争力と成長を直接的に左右する、極めて重要な経営指標です。しかし、その重要性を認識しつつも、具体的な打ち手を見出せず、「勘と経験」に頼ったマネジメントに終始しているケースは少なくありません。
本記事では、その解決策として、ワークマネジメントツール「Asana」を活用し、組織の「健康状態」をデータで可視化、改善へと導くアプローチを徹底解説します。Asanaを単なるタスク管理ツールとしてではなく、組織全体の生産性、エンゲージメント、そして定着率を向上させるための「経営ダッシュボード」として活用する、新しい視点をご提供します。
目次
なぜ組織の「健康状態」が経営指標として重要なのか?
現代のビジネス環境において、企業の持続的な成長は「人」の活力に大きく依存します。エンゲージメントの高い社員は、自律的に業務を推進し、イノベーションの源泉となります。逆に、組織の健康状態が悪化すると、静かに、しかし確実に経営基盤は蝕まれていきます。
- 生産性の低下: 社員のエンゲージメント低下は、業務の質の低下や納期の遅延に直結します。Asanaの調査によると、多くのナレッジワーカーは勤務時間の約60%を、本来の専門業務ではなく、進捗確認や情報検索といった「仕事のための仕事」に費やしています。
- 優秀な人材の流出: 成長機会が見出せず、自身の貢献が正当に評価されていると感じられない環境では、優秀な人材ほど早く見切りをつけてしまいます。採用と再教育にかかるコストは計り知れません。
- イノベーションの停滞: 部門間の連携不足や情報のサイロ化は、新たなアイデアの創出を妨げます。市場の変化に対応できず、競争優位性を失うリスクが高まります。
これらの問題の根源には、多くの場合、「業務のブラックボックス化」が存在します。誰が、何を、いつまでに、そして会社のどの目標のために行っているのかが見えなければ、社員は働きがいを見出しにくく、マネジメントは的確な判断を下すことができません。
従来のツールでは限界?「ワークマネジメント」という新たな視点
これまで多くの企業が、チャット、メール、Excel、個別のタスク管理ツールなどを駆使して業務を進めてきました。しかし、これらのツールはそれぞれが分断されており、情報が分散しがちです 。結果として、「あの件の最新情報はどこだっけ?」という情報の検索や、部門をまたいだ進捗確認のための会議に多くの時間が奪われていました。
Asanaが提供するのは、単なる「プロジェクト管理」や「タスク管理」の上位概念である「ワークマネジメント」という考え方です 。これは、会社のミッションや戦略的目標から、部門のプロジェクト、そして個人の日々のタスクまで、組織のあらゆる仕事を一つのプラットフォーム上で連携・可視化するアプローチです 。
チャットツールでのリアルタイムな会話と、Asanaでの体系的な業務管理を組み合わせることで、コミュニケーションは円滑さを保ちながら、仕事の全体像と責任の所在は常に明確になります 。
Asanaで組織の「健康状態」を可視化する具体的な方法
では、具体的にAsanaをどう活用すれば、組織の健康状態を可視化できるのでしょうか。3つの主要な機能から解説します。
1. トップダウンとボトムアップを繋ぐ「目標(ゴール)」機能
Asanaの「ゴール」機能は、会社のミッションやOKR(目標と主要な結果)をトップに据え、それが各部門の目標、プロジェクト、さらには個々のタスクにどう紐づいているかをピラミッド構造で可視化します。
- 従業員エンゲージメントの向上: 社員は自分の日々の業務が、会社のどの戦略目標に貢献しているのかを直感的に理解できます。これにより、「やらされている仕事」から「目標達成に貢献する仕事」へと意識が変わり、エンゲージメントが向上します。
- 経営層の迅速な意思決定: 経営層は、目標に対する進捗状況をリアルタイムで把握できます。リソースが不足している目標や、進捗が遅れている戦略を早期に特定し、迅速にリソースの再配分などの意思決定を下すことが可能です。
2. 業務プロセスの透明化を実現する「多彩なビューとカスタムフィールド」
Asanaは、単一のプロジェクトを「リスト」「ボード」「タイムライン(ガントチャート)」「カレンダー」といった複数のビューで表示できます 。これにより、エンジニア、マーケター、営業など、職種や部門ごとの思考スタイルに合わせた最適な業務管理が可能です 。
- 部門横断プロジェクトの円滑化: 全ての部署が同じ情報源を元に、自分たちに最適な形式で仕事を進められるため、部門間の「翻訳コスト」が削減され、コラボレーションが活性化します。
- データに基づいた負荷分散: 「ワークロード」機能を使えば、チームメンバー個々のタスク量を可視化し、特定のメンバーへの業務集中を防ぐことができます。これは、燃え尽き症候群を防ぎ、人材の定着率を向上させる上で極めて重要です。
3. 定点観測を可能にする「レポートとダッシュボード」
プロジェクトのステータス、タスクの完了率、ボトルネックとなっている工程などをリアルタイムで集計し、グラフで可視化するダッシュボード機能も強力です 。
- 「報告のための会議」の撲滅: 関係者はいつでも最新状況をダッシュボードで確認できるため、進捗報告のためだけにメンバーを集める会議を大幅に削減できます 。実際にAsanaを導入した企業では、定例会議の時間が50%削減された事例もあります 。
- 課題の早期発見と対策: プロジェクトの遅延リスクや課題をデータが示してくれるため、問題が深刻化する前に先手を打つことが可能になります。これにより、手戻りが減り、チーム全体の生産性が向上します。
【導入事例】データ活用で組織変革を実現した企業たち
Asanaがいかにして組織の「健康状態」を改善するのか、実際の導入事例を見てみましょう。
- 富士通株式会社: 全社変革プロジェクト「フジトラ」を推進する中でAsanaを導入。「仕事の構成化」を通じてプロジェクトの全体像を可視化し、30%の効率化を実現しました。マネジメント層と現場のコミュニケーションがフラットかつ透明化され、アウトプットの最大化につながっています。
- 株式会社ネクスウェイ: サービスごとに分断されていたバックヤード業務を一部署に統合。Asanaを導入し、バラバラだった業務管理方法を統一しました。SlackやRPAツールとのAPI連携を駆使することで業務を自動化し、月間180時間もの作業時間を削減することに成功しています。
- 広島県福山市: 行政機関においてもAsanaは有効です。Excelでの事業管理から脱却し、600以上ある事業報告を効率化 。業務プロセスが可視化されたことで、職員のモチベーション向上にも繋がり、質の高い市民サービスの提供という本来の目的に注力できる環境を整えました。
成功への最短距離。双日テックイノベーションの伴走支援
Asanaは非常に強力なツールですが、そのポテンシャルを最大限に引き出すには、自社の課題に合わせた適切な設計と、組織文化への定着が不可欠です。
私たち双日テックイノベーションは、単なるツールの販売代理店ではありません。国内では数社しか認定されていない最上位の「Platinum Partner」として、豊富な導入実績を誇ります。何より、私たち自身が1000人規模の自社導入を成功させた『実践知』こそが、最大の強みです 。
お客様の検討フェーズに応じて、「初期導入支援サービス」や「業務サンプル構築サービス」など、多彩な支援メニューをご用意しております。ツールの導入から定着、そして全社展開まで、お客様の組織変革に寄り添い、伴走支援することをお約束します。
まとめ:データで組織の未来をデザインする
組織のエンゲージメントと定着率は、もはや感覚で語るべきものではありません。Asanaという羅針盤を手に入れることで、それらを具体的なデータとして可視化し、改善サイクルを回すことが可能な時代になりました。
業務の透明性を高め、一人ひとりの貢献を可視化し、チームのコラボレーションを最大化する。それこそが、予測不可能な時代を乗り越え、持続的に成長する組織の基盤となるはずです。
「自社の組織課題をデータに基づいて解決したい」「Asanaを経営にどう活かせるか、より具体的に知りたい」。そうお考えの経営者、DX推進責任者の皆様、ぜひ一度、私たち双日テックイノベーションにご相談ください。豊富な実践知と実績で、貴社の組織変革を成功へと導きます。

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