【Zoomtopia 2019速報】エリック・ユアンCEOが語るビジョンと進化するZoomエコシステム
2019/10/16
本記事は、 Nissho Electronics USAのブログからの転載記事です。
2019年10月15日から16日にかけて米国カリフォルニア州サンノゼでZoomの年次カンファレンス「Zoomtopia 2019」が開催されました。同イベントは2017年から始まり今回で3回目の開催となります。会場は毎回イメージテーマが決まっており、前回は「海」だったのに対し、今年はさらにスケールの大きさを感じさせる「宇宙」でした。前回以上に盛り上がりを見せた本カンファレンスのDay 1から、Zoom CEOのエリック・ユアン氏のビジョンと、Zoomを中心とした新たなエコシステムについて紹介したいと思います。
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Zoom CEOエリック・ユアン氏が描く2035年の世界
本カンファレンスで最も注目を集めるDay 1はインパクトのあるオープニングで幕を開けました。カンファレンス会場と他拠点をZoomで接続してオーケストラの演奏を行うというサプライズです。リモートで行われているとは思えない臨場感溢れるオープニングの後にZoom CEOエリック・ユアン氏のキーノート・セッションが始まりました。
Zoomで接続してオーケストラを演奏している様子。指揮者はカンファレンス会場で指揮、演奏者はリモートから参加
今年のテーマは「GRATITUDE(感謝)」
セッションの冒頭でエリック・ユアン氏は、過去3回の参加者とテーマを振り返った後、今年のカンファレンスのテーマである「GRATITUDE(感謝)」について説明を行い、今回参加した約2600名もの参加者全員に対して感謝を伝えました。そして2019年4月のIPOを踏まえて、今後も更にコミュニティーを大切にしていきたいという姿勢を参加者にアピールしました。
過去3回の参加者とテーマを説明したスライド
ミーティング&電話の産業変化を促進しているのはZoom
次に紹介されたのがリモートでのミーティングと電話の歴史です。Zoomは「Cloud Video PBX」を提供することにより、別々だった「ミーティング」と「電話」を1つのソリューションとして提供をしていること、その実現のために様々な機能を世に送り出すことで産業に変革をもたらしていることを説明。この2つの産業の変化を促進しているのがZoomであり、今後も成長し続けるということが伝えられました。
Zoom社が2つの産業変化と今後提供していく「Cloud Video PBX」を説明しているスライド
2035年にはリモートで握手ができる未来が実現?
続いて、エリック・ユアン氏は約16年後の2035年にZoomが成長した世界について語りました。バーチャル技術を活用してリモートで握手などができるバーチャルミーティング、相手側のコーヒーの匂いまでもが感じ取れるリアリティーの実現、言葉の壁を全て取り払い参加者が母国語でコミュニーションできるようにするなど、まさに未来の姿です。リモートでもFace to Faceに限りなく近いことを実現する世界が、エリック・ユアン氏の中では想像できているのかもしれません。
エリック・ユアン氏が2035年の姿を語る様子
進化するZoomを中心としたエコシステム
今回のカンファレンスで最も大きな話題となったものの1つがZoomを取り巻くエコシステムベンダーです。Zoomのためだけに作られたソリューションの出現、ライバルと言われてきた大手ベンダーとの協業など、カンファレンス参加者の間で非常に盛り上がった話題の1つでした。
今回はその中から5つのベンダーを紹介してきたいと思います。
本カンファレンスで初公開!Zoom Room専用デバイスを提供する「Neat」
NeatはZoom Room専用に作られた、Zoom Roomに必要なPC、マイク、スピーカー、カメラ、コントローラー、ディスプレイ、ホワイトボード一体型のデバイスです。そのため本デバイスが1台あれば数分でZoom Roomの環境が用意できます。Neat Founder & Chairmanのオージェイ・ウィンジ氏とエリック・ユアン氏はいつか協業したいと願ってきたそうで、今回の発表で遂に念願が叶ったというメッセージがとても印象的でした。製品リリースは2020年2月に予定されています。
Neatが提供するデバイス説明スライド
Poly(ポリー)と社名変更し、Zoomと協業の道を選んだZoom Room用デバイス
ビデオ会議システムを提供するポリコムは2019年3月に社名をPoly(ポリー)に変更。従来Zoomの競合として位置付けられてきましたが、今回大々的にZoom Roomを促進するデバイス「Poly STUDIO」を発表。マイク、スピーカー、カメラが一体型となった製品です。
Poly STUDIO製品
オールインワンディスプレイを提供するDTEN
DTENが提供するのはPC、マイク、スピーカー、カメラ、コントローラーが一体型となったオールインワンディスプレイで、ホワイトボード機能も有しています。今まで55インチ、75インチの2サイズでの展開でしたが、新たなラインナップとして27インチもリリース。Zoom Roomが数分でセットアップできるこの製品は、一部モデルについては既に販売開始されています。
DTEN新ラインナップ「27インチディスプレイ」
ホワイトボードに書いた文字の共有を可能にするKaptivo
NeatやDTENが提供するのはディスプレイにホワイトボード機能をアドオンした電子ホワイトボードですが、Kaptivoが提供するのは実際のホワイトボードに書かれた文字をZoom側に転記するというもの。ディスプレイに電子ホワイトボード機能がないユーザー、通常のホワイトボードを使いたいユーザーには魅力的な製品です。
Kaptivo製品、左のホワイトボードに書いたものが右のZoom Meetingに反映されている様子
Salesforceとのインテグレーションで既存ワークフローにZoomを追加
今回のカンファレンスでは多くの企業で使われているSalesforceとの連携も発表されました。企業で既に使用されているワークフローにZoomが入ることが重要だというメッセージを打ち出し、会議の履歴などをSalesforce側に自動で記録する機能が紹介されました。
セールスフォースとのインテグレーションイメージを説明したスライド
まとめ
Day 1では上記に取り上げたもの以外でも数多くの機能アップデートがありました。そのなかで最も印象に残っているのは、Zoomを取り巻くエコシステムベンダーが明らかに1年前から大きく変化をしてきているということです。エリック・ユアン氏が語る2035年の世界に向けて、コミュニーションの中心にいるのはZoom、それらを取り巻く複数のベンダーという構図が実現するかもしれない、それくらいZoomの勢いを感じることができたDay 1でした。次回はDay 2のトピックスを取り上げたいと思います。
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