2025.12.01

【法務部門のDX】Asanaでリーガルチェックプロセスを効率化!リスク管理と対応速度の向上

「事業部門からの契約書レビュー依頼がメールやチャットで無秩序に届き、管理しきれない」「レビューの進捗状況に関する問い合わせが頻繁に来て、本来の業務に集中できない」「承認プロセスが属人化しており、担当者不在で契約締結が遅延。ビジネスの機会損失に繋がってしまった」

法務部門やコンプライアンス担当の皆様は、このような課題に日々直面しているのではないでしょうか。企業活動のグローバル化や複雑化に伴い、法務部門が担う役割は増大しています。単に契約書のリスクをチェックするだけでなく、事業の成長を加速させる戦略的パートナーとしての役割が期待される一方で、旧態依然とした業務プロセスがその足かせとなっているケースは少なくありません。

本記事では、法務部門のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する鍵として、ワークマネジメントプラットフォーム「Asana」を活用し、リーガルチェックのプロセスを劇的に効率化、リスク管理を強化しながら対応速度を向上させるための具体的な手法を解説します。

なぜリーガルチェックは「遅い」「不透明」と言われるのか

法務部門が「事業のボトルネック」と揶揄されてしまう背景には、多くの場合、構造的なプロセスの問題が存在します。

1. 依頼内容の不備と手戻りの多発

事業部門から送られてくるレビュー依頼は、「契約書案を添付しますので、レビューお願いします」といった一文のみのメールであることも少なくありません。法務担当者は、契約の背景、取引の目的、事業部が懸念している点などをヒアリングするために、何度もメールやチャットで往復のやり取りをする必要があり、実質的なレビュー作業に入るまでに多くの時間を浪費してしまいます。

2. 進捗のブラックボックス化と催促の嵐

一度依頼を受け付けた後、その進捗状況が依頼元の事業部門からは見えない「ブラックボックス」状態に陥りがちです。急いでいる事業部門の担当者は、状況がわからず不安になり、「あの件、どうなっていますか?」と頻繁に問い合わせの連絡を入れます。この”催促対応”が、法務担当者の集中を妨げ、さらなる遅延を招くという悪循環を生み出しています。

3. 属人化した承認プロセスと遅延リスク

契約書のレビューから最終的な承認までのプロセスが、明確に定義されておらず、担当者の経験や勘に依存しているケースも多く見られます。担当者から法務部長、そして事業部長へと続く承認リレーが口頭やメールで行われていると、誰か一人が不在になるだけでプロセス全体が停滞。承認の記録も残らないため、内部統制上のリスクも抱えることになります。

Asanaで構築する!モダンなリーガルチェック・ワークフロー

Asanaは、これらの課題を解決し、法務業務を体系的かつ透明性の高いものへと変革させるための最適なプラットフォームです。

STEP 1: 「フォーム」で依頼窓口を一本化し、必要な情報を構造化する

まず、Asanaの「フォーム」機能を使って、リーガルチェックの公式な依頼窓口を作成します。事業部門の担当者は、今後このフォームを通じてのみレビューを依頼するようにルール化します。フォームには以下のような必須項目を設定します。

  • 依頼部門・担当者名
  • 契約書の種類(選択式): NDA、業務委託契約、販売代理店契約など
  • 相手方企業名
  • 取引の背景・目的(テキスト入力)
  • 希望レビュー完了日
  • 契約書ドラフト(ファイル添付)

フォームから送信された依頼は、自動的に「リーガルチェック管理」プロジェクトにタスクとして起票されます。これにより、全ての依頼が一元管理され、レビューに必要な情報が最初から網羅されているため、前述の手戻りが劇的に削減されます。

STEP 2: 「ボードビュー」と「自動化ルール」でプロセスを可視化・自動化する

「リーガルチェック管理」プロジェクトは、「ボードビュー」で管理します。「新規受付」「担当者割当済」「レビュー中」「事業部確認中」「承認済」「締結完了」といったステータスを列として設定し、各案件(タスク)がどの段階にあるのかを視覚的に把握します。

さらに、Asanaの自動化機能「ルール」を活用し、手作業を削減します。例えば、「フォームから“NDA”のタスクが作成されたら、自動的に担当者をAさんに割り当て、タスクを“担当者割当済”の列に移動する」といったルールを設定できます。これにより、マネージャーによる手動の振り分け作業がなくなり、初動対応が迅速化します。

STEP 3: 「カスタムフィールド」と「承認機能」でリスク管理とガバナンスを強化する

各案件タスクに、リスク管理のための「カスタムフィールド」を追加します。

  • リスクレベル(選択式): 高・中・低
  • 主要なリスク項目(複数選択式): 損害賠償、知的財産権、契約解除条項など

これにより、法務部門長はダッシュボード機能を見るだけで、「現在レビュー中の高リスク案件は何件か」「どのようなリスク項目が頻出しているか」といった傾向をデータで把握でき、契約書ひな形の改善などに繋げることができます。

また、レビューが完了し、法務部長や事業部長の承認が必要な場合は、「承認」タスクを作成します。これにより、誰が、いつ、何を承認したのかがAsana上に明確な記録として残り、内部統制の強化に貢献します。

対応速度の向上とビジネス機会損失の防止

Asanaによるワークフロー改革は、法務部門の業務効率化にとどまらず、事業全体にポジティブな影響をもたらします。

依頼元の事業部門は、Asana上で自身の依頼案件のステータスをいつでも確認できるため、不必要な催促がなくなります。法務担当者との質疑応答も、案件タスクのコメント欄で行うことで、全てのやり取りが記録として残ります。この透明性の高いスムーズな連携により、レビューに要する期間は大幅に短縮されます。

結果として、商談のクロージングが早まったり、新規事業の開始が迅速化したりと、法務部門の対応速度向上が、ビジネスの機会損失を防ぎ、事業の成長を直接的に後押しすることになるのです。

まとめ:法務部門を「守りの砦」から「攻めの戦略パートナー」へ

DX時代の法務部門に求められるのは、単にリスクを指摘する「守りの砦」としての役割だけではありません。事業部門に寄り添い、リスクを適切にコントロールしながら、ビジネスの成長を加速させる「攻めの戦略パートナー」へと進化することです。

Asanaは、煩雑な法務業務を効率化・標準化し、法務担当者を単純作業から解放します。そして、データに基づいたリスク管理と、迅速で透明性の高いコミュニケーションを実現することで、法務部門が本来果たすべき、より付加価値の高い戦略的な役割に集中できる環境を創出します。

「自社のリーガルチェックプロセスを改革し、法務部門の価値を最大化したい」。そうお考えの皆様、ぜひ一度、1000人規模での自社導入・運用で培った『実践知』と豊富な導入支援実績を持つ、双日テックイノベーションにご相談ください。貴社の法務DX実現に向けた、最適なソリューションをご提案します。

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