
【総務・庶務ご担当者様へ】その電話取り次ぎ、年間100時間超かも?Zoom Phoneで“ゼロ工数”にする方法を徹底解説
2025/09/09
目次
その取り次ぎ、何時間失ってる?「電話対応」の工数を見える化してみる
「〇〇様からお電話です」「少々お待ちください、確認します」——総務や庶務の方にとって当たり前の日常業務になっている「電話の取り次ぎ」。しかしその“当たり前”が、実は膨大な時間とコストを生み出していることをご存じでしょうか。
例えば、社員50名規模の企業で、1日あたり1人の電話取り次ぎ対応が平均4回、1件あたり3分かかると仮定します。この場合、1日あたりの工数は 50名 × 4件 × 3分 = 600分(=10時間)。月20営業日で換算すれば 200時間、年間にすると 2,400時間 にもなります。
もし時給2,000円相当の人材が対応していた場合、 年間480万円の人件費が“取り次ぎ業務”に消えている という計算になります。もちろん、電話応対は顧客接点として重要な役割を果たしますが、「本当にすべての電話を人が受け、取り次がなければならないのか?」という問いは、一度立ち止まって考える価値があります。
さらに、電話を受ける人、取り次ぐ人、伝言を預かる人、折り返す人…と、1本の電話に複数人が関与することで、無駄なコミュニケーションと業務中断が頻発します。これは、総務・バックオフィス部門だけでなく、営業や開発などコア業務を担う部門にも波及する、企業全体の“見えない損失”とも言えるでしょう。
業務効率化、DX、人手不足対応——どのテーマにおいても、まず削れるムダは「電話の取り次ぎ」です。本記事では、この「電話対応の工数ゼロ化」を実現するために、Zoom Phoneがどのように役立つのか、導入企業での事例や設定方法も含めて、詳しく解説していきます。
Zoom Phoneなら“電話取り次ぎ”がいらなくなる3つの仕組み
「代表電話にかかってきた内容を内線で取り次ぐ」「担当者が不在なら伝言を預かる」「折り返し電話の内容を口頭で伝える」——こうした一連の電話取り次ぎ業務は、手間がかかるうえにミスも起こりやすく、非効率の温床になりがちです。そこで注目されているのが、Zoom Phoneの3つの機能を活用した“取り次ぎレス”な電話体制です。
1. IVR(自動音声応答)で、担当部署へ自動ルーティング
IVR(Interactive Voice Response)は、いわゆる「音声ガイダンスによるメニュー選択」です。「〇〇のご用件は1を押してください」といった自動案内により、かかってきた電話を担当部署や担当者に直接つなぐことが可能になります。
例えば、次のようなフローが構築できます。
- ①製品に関するお問い合わせ → 営業部直通
- ②トラブルやサポート → カスタマーサポート
- ③その他 → 総務部
この仕組みにより、総務部が電話の取り次ぎを行う必要がなくなり、顧客にとっても「待たされない」「たらい回しにされない」ストレスフリーな体験が実現します。
2. グループ着信で、誰かがすぐ出られる体制に
IVRで部署ごとにルーティングされたとしても、必ずしも担当者がすぐ電話に出られるとは限りません。Zoom Phoneでは、指定したチームメンバー全員の端末に同時に着信する「グループ着信」を設定できます。これにより、「誰かが必ず出られる」仕組みが整います。
たとえば、サポート部門で「平日9時〜17時はAさん、Bさん、CさんのPCやスマホに同時に着信」といった設定が可能で、不在による機会損失や応答遅延を防ぐことができます。さらに、応答しなかった場合にボイスメールに自動切り替えすることも可能で、柔軟な運用が実現します。
3. 直通番号の発行で、電話の個人化が可能に
Zoom Phoneでは、社員1人ひとりに050や03などの直通番号を付与することができます。これにより、そもそも代表電話を介さず、顧客と担当者が直接つながる環境を整えることが可能になります。
営業職やカスタマーサクセスなど、特定の顧客対応が多い部署では、名刺やメール署名に直通番号を記載することで、代表電話の取り次ぎが不要になります。また、固定電話ではなく、PCやスマホから発着信できるため、テレワークでもスムーズな応対が可能です。
直通番号は人事異動や退職時にもすぐ再設定ができ、番号自体の管理も情シス部門から集中管理できます。電話番号の資産管理や取り次ぎ対応にかかる手間を、大幅に削減できます。
「取り次ぎ業務」から解放され、本来の仕事に集中できる環境へ
これら3つの機能を組み合わせれば、総務や庶務が担っていた「電話の交通整理」業務をほぼゼロにできます。かかってきた電話は自動で部署へ振り分け、チームで受け、担当者が直接対応する。この“人を介さない導線”をつくることで、業務の質もスピードも向上し、従業員満足度や顧客体験も大きく改善されます。
次のセクションでは、Zoom Phone導入前後でどのような変化があるのかを、Before/After形式で詳しく解説していきます。
Before/Afterで見る、取り次ぎレスオフィスの実現
総務部門にとって、「電話の取り次ぎ」は長年にわたり“なくならない雑務”の代表格でした。特に代表電話にかかってくる問い合わせ対応や、内線での取り次ぎ依頼など、手間ばかりかかるのに評価されにくい業務。その結果、本来やるべき業務に集中できず、「また電話……」とため息をつく日々が続いていたのではないでしょうか。
ここでは、Zoom Phoneの導入前と導入後で、オフィスの電話対応がどのように変化するのかを、「Before/After」の視点でストーリー仕立てにしてご紹介します。
Before:1日に10回以上の内線連絡、そのたびに業務が中断
あるIT企業の総務担当Aさんは、1日平均10〜15件の代表電話を取り次ぐのが日課でした。
- 「〇〇宛にお電話です。少々お待ちください」
- 「席を外していますので、折り返し連絡いたします」
- 「伝言を承りました。メモを残しておきます」
これらのやり取りに平均2〜3分。1日30〜45分、週に2〜3時間が電話取り次ぎに消えていきます。担当者が不在だった場合、二度手間・三度手間になることも。ときには「伝言が伝わっていない」「返事がない」といった社内トラブルにも発展し、ストレスの原因にもなっていました。
また、固定電話に縛られるため、フリーアドレス化や在宅勤務の導入にも踏み切れず、「電話のために出社する」という旧態依然のワークスタイルが温存されていました。
After:Zoom Phone導入後は、誰もが“自分の電話”を持つ時代に
そんなオフィスにZoom Phoneを導入したことで、状況は劇的に変わります。
- 代表電話にはIVR(自動音声応答)を導入し、「〇〇に関するお問い合わせは1番、□□は2番…」というフローで、最初から担当部門に振り分け。
- 社員一人ひとりに会社番号が付与され、PCやスマートフォンのZoomアプリで発着信。
- 不在時は自動でボイスメールやテキストで通知され、取りこぼしもなし。
これにより、総務部門が電話対応に割く時間はゼロに。取り次ぎ業務そのものが不要になり、「電話番文化」からの完全な脱却が実現しました。
社員側も、電話のたびに内線を取りに戻る必要がなくなり、外出先でも自分の番号で発信・受信が可能。オフィスがフリーアドレスでも、「この番号にかければこの人につながる」という体制が確立され、組織としてのスピードと生産性が飛躍的に向上します。
“たかが電話”を変えただけで、働き方がここまで変わる
「電話を変えるだけで、ここまで業務が変わるとは思わなかった」——これは、Zoom Phoneを導入した企業の総務担当者からよく聞かれる言葉です。
実際、電話業務の効率化は、業務改善の「最後の砦」とも言われています。デジタルツールの活用が進んでも、電話だけはアナログのままという企業はまだまだ多く存在します。しかし、Zoom Phoneを活用すれば、その“最後の穴”をふさぎ、真にスマートなオフィスが実現できるのです。
次のセクションでは、Zoom Phoneの機能がなぜここまで強力なのか、具体的な技術・設定の観点から解説します。
Zoom Phoneで実現する“取り次ぎゼロ”の仕組みとは?
「電話の取り次ぎ業務をゼロにする」——それは夢物語ではありません。Zoom Phoneは、その実現を支える複数の機能を標準で備えており、誰でも簡単に導入・運用することができます。
以下では、代表的な3つの機能をご紹介します。
1. 自動音声応答(IVR)で、最初から“担当者へ”
Zoom PhoneのIVR(Interactive Voice Response)機能を活用すれば、代表番号にかかってきた電話に対して、「◯◯部門は1を、△△部門は2を…」と自動で案内し、最初から正しい担当者へ電話を振り分けることが可能になります。
この仕組みにより、総務や受付が毎回電話を受けて内線で回す必要はなくなります。不在時はボイスメールに自動転送される設定も可能なため、機会損失も防げます。
2. グループ着信で、複数人が応答できる体制に
Zoom Phoneでは、チームや部署単位で着信を受けられる「グループ着信」の設定も可能です。たとえば、営業部にかかってきた電話を、事前に指定した5人全員に同時に着信させ、最初に取った人が対応するという仕組みです。
これにより、特定の個人に依存せず、誰かが確実に対応できる体制を整えることができ、電話の取りこぼしを減らします。
3. ユーザーごとの会社番号で“直通化”を実現
社員一人ひとりに会社の電話番号(03や050など)を割り当てることができるため、「代表電話にかける→取り次ぎ→担当者に繋がる」といった手間をかける必要はありません。
顧客や取引先は、初めから担当者の直通番号に連絡でき、効率的かつスピーディーなコミュニケーションが実現します。社外からの発信もZoom Phoneを使えば会社番号で行えるため、私用番号の利用やシャドーITのリスクも防げます。
設定も簡単。Web管理画面で直感的に操作可能
これらの設定は、Zoom PhoneのWebポータル上で、ITの専門知識がなくても直感的に行えるのが特長です。管理者はドラッグ&ドロップでIVRメニューを作成し、ユーザーや着信ルールも数クリックで設定できます。
次のセクションでは、Zoom Phone導入企業でどのような変化が起きたのか、実際の成果を数字でご紹介します。
導入効果を定量で示す:年間100時間のムダを“ゼロ”へ
ここまでで、Zoom Phoneが「電話の取り次ぎ」という非生産的な業務を効率化し、担当者と総務双方の負担を軽減する仕組みであることをご紹介してきました。では、実際に導入するとどの程度の効果が期待できるのでしょうか?
年間でどれだけの工数が削減できるのか
たとえば、従業員100名規模の企業を例に見てみましょう。以下のような前提で、電話取り次ぎにかかる年間工数を試算します。
- 1日に代表電話にかかってくる件数:50件
- 1件あたりの取り次ぎ対応時間:2分
- 営業日数:年間240日
この場合、
50件 × 2分 × 240日 = 24,000分(= 400時間)
総務部門のメンバーが、年間400時間も「電話の取り次ぎ」に時間を割いていることになります。
人件費に換算すると…
仮に時給2,000円の人件費で換算した場合、
400時間 × 2,000円 = 80万円
Zoom Phoneの導入で、代表電話の取り次ぎが不要になるだけで、年間80万円の人件費が削減できる計算です。さらに、電話番によって発生する出社コストや精神的ストレスの軽減も含めると、その効果は金額以上の価値があります。
導入企業での実際の成果
ある中堅IT企業では、Zoom Phoneの導入により次のような効果が得られました。
- 代表電話の取り次ぎ件数が1日30件→5件に削減(約83%削減)
- 取り次ぎにかかる時間:年間約250時間→30時間未満に
- 電話対応のための出社が不要になり、ハイブリッドワークの定着を促進
このように、「たった数分」の業務が積み重なると、年間で数百時間ものムダを生み出しているのが現実です。そしてZoom Phoneの導入により、そのムダを“ゼロ”に近づけることが可能になります。
次のセクションでは、貴社の環境にあわせてZoom Phoneをどのように導入できるか、双日テックイノベーションの支援内容とあわせてご紹介します。
まとめ
代表電話の取り次ぎは、「電話に出るだけ」「ちょっと取り次ぐだけ」と思われがちですが、その積み重ねは驚くほどの時間的・金銭的コストになります。本記事で紹介した通り、Zoom Phoneを活用すれば、IVR(自動音声応答)や個人直通番号の導入により、これまで総務部門が担っていた取り次ぎ業務の多くを“ゼロ”に近づけることが可能です。
また、単なる電話業務の効率化だけでなく、「取り次ぎが必要ない環境」が実現することで、社員一人ひとりが自分の仕事に集中できるようになります。これは、企業全体の生産性向上や働きやすさの改善にも直結する、極めて本質的な改革です。
Zoom Phoneは、特別な知識がなくてもWeb管理画面から簡単に設定できるクラウド型の電話システム。すでに多くの企業が、電話対応にかかる工数やストレスを劇的に削減し、バックオフィスの業務改革を成功させています。
もし貴社でも「取り次ぎに時間を取られすぎている」「もっと効率的な方法があるはず」と感じているのであれば、今が見直しの絶好のタイミングです。
Zoom Phoneで、貴社の「電話のムダ」を徹底的に見直し、総務の“本来の仕事”に集中できる環境を一緒に作っていきましょう。