教育機関向けのZoomライセンスがリニューアル！変更点を解説

2024年より、Zoomの教育機関向けライセンスがリニューアルされました。従来のZoom EducationプランやZoom Education Siteプランには機能面で様々な制約がありましたが、新しいライセンスではご利用者数や利用したい機能に合わせて柔軟な選択が可能です。

この記事では、新しいZoomの教育機関向けライセンスについて、詳しくご紹介いたします。

Zoomの教育機関向けライセンスとは

そもそも、Zoomの教育機関向けライセンスとはどのようなものなのでしょうか。

まず、本ライセンスをご契約いただけるのは「営利を目的としない学校法人」のみとなります。具体的には、幼稚園、小学校、中学校、高等学校・中等教育学校、特別支援学校、大学・短大・高専等の高等教育機関に該当する教育機関様でご利用いただけます。そのほか条件にもよりますが、各都道府県の教育センターや教育委員会でのご契約も可能です。これらを満たす学校法人であり、かつ教育を目的とした用途に限り、教育機関向けプランをご利用いただけます。

Zoomの教育機関向けライセンスでは、授業を管理できる待機室やバーチャル座席表、マルチスポットライト機能、ホワイトボード機能、投票機能など、効果的な学習を行うための機能が用意されています。また、API機能を用いればCanvas、Blackboard、Desire2Learn、Moodle、Schoologyなどの学習管理システム（LMS）との連携も可能です。

新ライセンスプランについて

今回、Zoom社では新たに「Zoom One for Education」という名称で教育機関向けのライセンスプランを発表しました。Zoom One for Educationには、以下のプラン設定がございます。ここでは、各プランの内容について詳しくご紹介します。

• Zoom One for Education 「School & Campus / School & Campus Plus」
• Zoom One for Education 「School & Campus / School & Campus Plus」

New!! Zoom One for Education 「School & Campus / School & Campus Plus」プラン

Zoom One for Education School & CampusおよびSchool & Campus Plusプランは、必要なユーザー数分のライセンスをご購入して利用できるプランです。機能面ではZoom One Businessプランとほぼ同等であり、1ライセンス当たり5GBのクラウド録画やホワイトボード機能、自動字幕機能などを利用いただけます。School & Campus Plusプランでは、さらにZoom Phoneの利用も可能となります。

本ライセンスは20ライセンス以上からのご提供となります。また、追加でZoom Roomsなどのオプションについてもご契約可能です。

New!! Zoom One for Education 「Enterprise Essential / Plus / Premier」プラン

Zoom One for Education Enterprise Essential / Plus / Premierプランは、学内の全ての関係者が自由にZoomをご利用いただける包括契約プランです。学校法人に所属する教職員の方全員分のMeetingsライセンスが付与されます。

たとえばEssentialプランでは、1ライセンス当たり10GBのクラウド録画や最大500人が参加できるウェビナー機能、Zoom Rooms機能などをご利用いただけます。最も機能が豊富であるPremierプランでは、無制限のクラウド録画や最大1000人が参加できるウェビナーに加えて、Zoom Phoneのご利用も可能です。

Zoom One for Education Enterpriseでは学生は無償でZoomを利用可能

さらに、Zoom One for Education Enterpriseプランをご契約された場合、学生向けに「Enterprise Student」ライセンスを付与することもできます。本ライセンスは無償で利用可能であり、学生はZoom Meetingsへの参加や1ライセンス当たり0.5GBのクラウド録画、Zoom上でのチャット、ホワイトボードなどの各機能を利用できます。

ただし、本プランは大学・短大・高専等の高等教育機関の学生であり、かつ全日制もしくは定時制の就学生のみが対象となります。

リモート授業も一般化した現代において、学生向けのZoomライセンスコストを抑えられる本プランは有効な選択肢となります。

これまでのライセンスとの違い

以下では、従来のライセンスプランと新しいライセンスプランを比較していきます。

Zoom EducationプランとZoom One for School and Campusプランの違い

学校内の一部でZoomをご利用される場合、従来であればZoom Educationプランで必要なライセンス数をご購入していました。Zoom Educationプランの後継プランにあたるのがZoom One for School and Campusです。Zoom One for School and Campusプランでは、Zoom Educationプランにはなかった自動字幕、翻訳字幕機能がご利用いただけるほか、Zoom Clipsの機能も強化、クラウド録画も1ライセンス当たり5GBまで可能と、進化を遂げています。必要に応じて、Zoom PhoneやZoom Roomsなどの機能をオプションで追加購入することも可能です。

Zoom Education SiteプランとZoom One for Educationプランの違い

従来、学校法人全体で包括的にZoomをご利用される場合、Zoom Education Siteプランのご契約が必要でした。Education Siteの後継にあたるプランがZoom One for Educationプランです。両者の大きな違いとして押さえておく必要があるのが、ライセンス数の考え方についてです。

まず、従来のSiteライセンスでは、学内の関係者全員に同じ機能のライセンスが公布されていました。この時、必要なライセンス数は「教職員1名につき1ライセンス」「非常勤教員3名につき1ライセンス」「非常勤職員2名につき1ライセンス」として計算されていました。

一方で、新しいZoom One for Education Enterpriseでは、常勤・非常勤に関わらずすべての教職員様の人数で費用をお見積りすることとなります。ただし、前述のとおり新プランでは学生用のライセンスが別途無償で交付可能です。

その他、新プランでは機能面でも進化しています。Zoom Education Siteプランではクラウド録画は1ライセンス当たり1GBという制約がありましたが、Zoom One for Educationプランでは1ライセンス当たり5GBまで利用可能となっています。ウェビナーやZoom Rooms、Zoom Phoneなどの各機能についても、標準でご利用いただくことができます。

最後に、新旧のプランを表形式で比較します。下表のとおり、新プランでは従来ご利用いただけなかった機能や別途オプション契約が必要であった機能が、標準機能としてご利用いただけます。

	旧プラン	新プラン
プラン名	Zoom Education / Education Site	School and Campus	School and Campus Plus	Education Essentials	Education Plus	Education Premier
会議参加者数上限	300人	300人	300人	500人	500人	1000人
Zoom Clips	ベーシック	プラス	プラス	プラス	プラス	プラス
Zoom Scheduler	×	×	〇	〇	〇	〇
クラウド録画容量	1GB / ライセンス	5GB / ライセンス	10GB / ライセンス	10GB / ライセンス	無制限	無制限
Zoom Phone	×	×	〇	×	〇	〇
Workspace Reservation	×	×	〇	〇	〇	〇
ウェビナー機能	×	×	×	最大500人まで	最大1000人まで	最大1000人まで
Zoom Rooms	×	×	×
ホワイトボード	無制限	無制限	無制限	無制限	無制限	無制限
自動字幕・翻訳字幕	×	自動字幕・翻訳字幕	自動字幕・翻訳字幕	自動字幕・翻訳字幕	自動字幕・翻訳字幕	自動字幕・翻訳字幕

まとめ

この記事では、Zoomの教育機関向け新ライセンスプランについてご紹介しました。従来のプランをご利用されている方も、新プランへ移行することで様々な機能をご利用いただける可能性があります。

また「どのようなプランが適しているのか相談したい」「旧プランから新プランに移行するか悩んでいる」といった方は、ぜひ当社までご相談ください。当社はZoomの一次代理店としてZoom認定スペシャリストが多数在籍しており、これまで多くのお客さまのZoom導入を支援してまいりました。Zoomに関してお困りのことがあれば、以下よりお問い合わせください。