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ビジネスフォンの時代は終わった?クラウドPBXへのスムーズな移行方法

2024/07/02

これまでオフィス内に固定電話としてビジネスフォンを設置されていた企業も多いのではないでしょうか。一方で、近年ではコスト面、機能面でメリットがあるクラウドPBXの移行が進んでいます。ビジネスフォンにはどのような課題があり、クラウドPBXにより課題をどのように解決できるのでしょうか。

この記事では、クラウドPBXのメリットや具体的な移行方法、移行事例などについてご紹介します。「既存のビジネスフォンに課題を感じている」「もっと良い電話環境の構築方法がないか知りたい」という方におすすめの記事となっております。ぜひご覧ください。

従来のビジネスフォンの課題

これまでオフィスで利用されてきたビジネスフォンですが、テレワークの実現やシステム間の連携など、新たなニーズへの対応が難しいケースもあります。ビジネスフォンに関して以下のような課題を抱えられている企業も多いのではないでしょうか。

外出・テレワークに対応しにくい

オフィス内に設置されるビジネスフォンは、基本的にオフィス外での利用が難しいものです。近年ではテレワークも一般化しており、社外から内線電話を利用したいというニーズも増えていますが、ビジネスフォンでは対応が難しいといえます。

CTI、CRMと連携しにくい

コールセンターやカスタマーサポートなどにおいては、CTI、CRMなどのシステムを利用して顧客対応を行うことも増えました。一方で、ビジネスフォンを利用したままこれらのシステムとの連携を行うことは難しく、実施するとしても多額の開発コストがかかります。ビジネスフォンは最新のPBXと比較するとシステム間連携機能が充実しておらず、業務の効率化も難しいというデメリットがあります。

録音したデータの活用ができない

録音機能が備わっているビジネスフォンもありますが、その録音データは手軽に利用できるわけではなく、業務改善に利用しにくいというデメリットがあります。たとえばコールセンターにて顧客への応対内容を基にした応対履歴の自動作成を行ったり、営業現場にて商談内容の分析をしたりと、近年では録音データを用いた様々な業務改善アプローチが検討されていますが、ビジネスフォンを利用したままではこれらの施策にはつなげにくいといえます。

2. クラウドPBXへの移行による解決

このような課題を解決するために有効なのが、最新のクラウドPBXへの移行です。

クラウドPBXとは、ビジネスフォンに備わるPBX機能をインターネット経由で利用できるサービスのことです。クラウドPBXを導入することで、外線を複数の内線電話につなげたり、内線同士を相互に接続したりできるPBXの機能をクラウド上で利用することができます。

一般的にビジネスフォンの導入にあたっては、オフィス内に電話機を設置し、回線の配線工事を実施するかと思いますが、クラウドPBXではこのような工事は不要です。インターネット環境、もしくはキャリアの回線にさえ接続できれば、いつでもどこでも内線電話を含め通話を行うことができます。

なお、クラウドPBXについては以下の記事で詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。
※関連記事:クラウドPBXのメリット・デメリットは?4社徹底比較!

2. Zoom Phoneとは

クラウドPBXの中でも、最も勢いがある製品といえるのがZoom Phoneです。Zoom Phoneはミーティングツールで知られるZoom社が提供する企業向けのクラウドPBXサービスであり、世界1万社以上に導入されています。ビジネスフォンからクラウドPBXへの移行を検討されている方におすすめの選択肢となるでしょう。

Zoom Phoneの主な特徴

Zoom Phoneの主な特徴は以下のとおりです。

〇コストの最適化
ユーザー数に応じて料金が請求される仕組みであるため、コストを最適化しやすいという特徴があります。また、他のクラウドPBXと比較しても、安価で導入しやすいコスト体系となっています。

〇充実した機能
通話録音や自動応答(IVR)、柔軟なコールルーティングなどの高度な電話機能はもちろん、ユニファイドコミュニケーションサービスとしてビデオ会議やCRM連携など幅広い機能を備えます。

〇場所を問わず利用可能
もちろん、クラウドPBXの利点である「インターネット環境さえあれば使える」というメリットを享受できます。テレワークを導入したい企業にもおすすめです。

ビジネスフォンとZoom Phoneの比較

従来のビジネスフォンとZoom Phoneを「費用」「拡張性」「機能」の3つの観点で比較すると、下表のとおりとなります。いずれの観点においてもクラウドPBXに優勢性があるということが分かります。

<表:ビジネスフォンとZoom Phoneの比較>

ビジネスフォン Zoom Phone
費用
  • ハードウェア費用が大半を占め
  • 初期費用が高くなる
  • ランニングコストとして製品保守費用と運用費用が発生
  • 月額利用料の形でユーザー数等に応じて料金が請求される。
  • 工事費用は不要
  • システム管理と設定変更が容易なため、運用業務の内製化により運用コスト低減可能。内製化を前提とするとビジネスフォンよりもコスト面で優位となる
  • 拡張性
  • 最大収容数を見越したサイジングが必要であり、縮小はできない
  • 拡張時は筐体やユニット単位で拡張することとなり、数か月必要となる
  • クラウド型であるため短期間で拡張可能
  • サービスによるが縮小も契約更新時であれば可能
  • 機能
  • 固定電話機を使いやすくするための機能を多く具備
  • 外出先でも内線を利用するためには技術的ハードルが高い
  • IVR、通録、ボイスメールは高価な外部機器連携が必要になることが多い
  • 機能を追加するためには機種変更に相当する構築作業が必要となる
  • ビジネスフォンに備わる機能はほぼすべて具備
  • 外出先でも簡単に内線利用が可能
  • 文字起こしやAI解析など、新機能が追加された際にも追加開発作業や機種変更は不要。すぐに利用可能
  • クラウドPBXへの移行ガイド

    それでは、ビジネスフォンからクラウドPBXへ移行を行う場合、どのような手順で進めればよいのでしょうか。以下では、クラウドPBXへの移行の進め方をご紹介します。

    ①既存環境の分析

    まずは、既存のビジネスフォン環境の分析から始めます。「何名のユーザーがいるか」「どのような機能が利用されているか」「どのような点に課題を感じているか」など、クラウドPBX製品の選択やスペック決めに必要な情報を整理していきましょう。

    ②要件の整理

    既存環境の分析結果を踏まえ、クラウドPBX製品に求める機能や条件を整理しましょう。すでにZoom Meetingsなどのオンラインミーティングツールを利用している場合は、各ツールとの連動性についても確認してみてください。Zoom Phoneであれば、受けた電話からZoom Meetingsへ移行して画面共有を行うような使い方も可能です。

    その他、顧客とのコミュニケーション円滑化を実現したい場合、CTI機能の利用やCRMとの連携機能も必要となります。

    ③製品の選定

    求める機能や解決したい課題を踏まえ、クラウドPBXの製品を選定します。一般的には機能やコストを比較して製品を選定することになりますが、クラウドPBXの導入にあたっては無料トライアルを実施してみることをおすすめします。オフィスや外出先などで実際に製品を利用してみることで、どの程度の音声品質を実現できるのか、カタログベースでは見えてこない機能の使い勝手はどうかなどを把握できます。

    たとえばZoom Phoneでは無料トライアルプランも利用できますので、検討してみてください。

    >>Zoom Phoneトライアルサービスの詳細を見る
    https://collab.nissho-ele.co.jp/trial/

    ④導入ベンダーの選定

    自分たちだけでクラウドPBXを導入することも不可能ではありませんが、一般的には各製品に精通したベンダーに導入のサポートを受けることとなります。たとえば当社では、Zoom Phoneをご利用される企業に向けて以下のような手順で導入作業を支援しております。

    1. 既存電話利用方法のヒアリング
    2. Zoom Phoneの機能説明を実施
    3. ユーザーごと、電話機ごとに既存のビジネスフォンの設定値を確認し、パラメーターシートとして取りまとめ
    4. パラメーターシートを基にZoom Webポータル上での設定作業を実施
    5. 固定電話機を設置する場合、事前に検証を行ったうえで、設置レイアウト図に従い設置作業を実施。
    6. 動作確認試験にて設定内容が正しいことを確認
    7. 番号ポータビリティを利用する場合、当日に発着信試験を行い回線が正しく切り替えられたことを確認
    8. ユーザー向けマニュアルを基に説明会を実施

    このように、クラウドPBXの導入作業には多くのプロセスが存在します。導入したい製品に対して知見を持った、信頼できるベンダーへ作業を依頼されることおすすめします。

    導入事例:Zoom Phone 導入による効果

    以下では、Zoom Phoneを導入されたお客さまの事例として、耐震構造の木造建築工法「SE構法」を開発し、全国の工務店ネットワークを通して展開されている株式会社エヌ・シー・エヌ様のケースをご紹介します。

    全国の工務店との主要なコミュニケーションとして、同社では約9年前に導入したオンプレPBXの電話環境を利用していました。同社では人員の増強によりオフィスが手狭になったことから、本社を赤坂へ移転。4か月という短いスケジュールの中、この移転のタイミングでクラウドPBXへ移行することを決めました。

    すでにZoom Meetingsを導入していた同社では、一つのアプリで電話も対応できる親和性の高さや音声品質の高さからZoom Phoneを選定。これまで通信キャリアの格安通話サービスを利用し、通話コストを最大限抑えていたそうですが、Zoom Phoneの従量課金プランに変更したところ、以前の固定電話料金から通話料は半減以下になったとのことです。また、以前発生していた固定電話機の増設・移設工事費はゼロになりました。

    電話の使い勝手についても、取引先である工務店とのやり取りにおいても、相手が社長の方、事務の方、現場監督の方と多岐に渡たり、顔を見て話したほうがいい場面もあることから、通話内容によってZoom PhoneからZoom Meetingsに切り替えられる点にメリットを感じているそうです。

    本事例は以下のURLにて詳しくご紹介しておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

    ※参考:
    【導入事例】4か月のスピード導入|導入/管理コスト削減と電話管理の属人化を脱却 ZoomのクラウドPBXソリューション:株式会社エヌ・シー・エヌ様

    まとめ

    この記事では、クラウドPBXの概要とメリット、ビジネスフォンからの移行方法、実際の移行事例などについてご紹介しました。ご紹介した通り、Zoom PhoneをはじめとしたクラウドPBXには様々なメリットがあります。保守切れのタイミングやオフィス移転のタイミングなどで、移行を検討されてみてはいかがでしょうか。

    Zoom Phoneの詳細については、こちらの資料でご紹介しております。本記事でご紹介しきれなかった詳しい機能や利用方法についてまとめておりますので、併せてご覧ください。
    ZoomPhone 紹介資料

    クラウドPBXへの移行にあたっては、事前に品質や使い勝手を確認できる無料トライアルプランのご利用をおすすめします。Zoom Phoneの無料トライアルプランについて詳しくは以下でご案内しておりますので、ご確認ください。

    >>Zoom Phoneトライアルサービス詳細を見る
    https://collab.nissho-ele.co.jp/trial/

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    Zoom コンテンツマーケティング担当

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