
【IT企業 情シス向け】ハイブリッドワークの"最後の穴"、電話環境をZoom Phoneで最適化する方法とは?
2025/08/25
目次
「働き方改革」は進んだのに、電話だけ昭和のまま?
ハイブリッドワークやリモートワークが急速に浸透し、IT業界では「出社しなくても働ける環境づくり」が着実に進んできました。VPNの整備、ファイル共有のクラウド化、Microsoft TeamsやSlackといったチャットツールの導入など、業務のデジタル化は大きく前進しています。
しかし、その一方で「電話対応」だけは、いまだにオフィスに縛られているのが現実ではないでしょうか? 特にIT企業においても、次のような“あるある”が見受けられます。
- 代表電話の着信があるたびに、誰かがオフィスで対応しなければならない
- リモート勤務中の社員が、私用スマホで折り返し対応(シャドーIT化)
- 電話対応のためだけに一部メンバーが「電話番出社」している
このような状況は、セキュリティや労務の面での課題だけでなく、IT部門にとっても「なぜ電話だけがクラウド化できていないのか?」というジレンマの種となっています。
一方で、「電話対応をどうクラウド化すればよいのか」「既存のMicrosoft Teams環境と連携できるのか」「セキュリティポリシーをどう担保するのか」といった疑問も多く聞かれます。本記事では、こうした課題を抱える情報システム部門様に向けて、Zoom Phoneを活用した“次世代の電話環境”の設計方法を詳しく解説していきます。
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なぜ電話対応だけが“取り残される”のか?
クラウドストレージ、業務アプリのSaaS化、ID管理の一元化など、ITインフラのクラウド移行が加速する中で、なぜ「電話環境」だけが未だにオンプレミスにとどまりがちなのでしょうか?そこにはいくつかの構造的な要因が存在します。
1. 電話システムは“インフラ扱い”されがち
PBX(構内交換機)や固定電話は、かつては通信インフラとして不可欠であり、ITよりも総務・ファシリティ系の所管となるケースが多くありました。そのため、クラウドシフトの波が来ても、「電話は動いていればよい」という判断で見直しが後回しになる傾向があります。
2. セキュリティ懸念と既存システムとの整合性
特にIT企業にとって、通話データのセキュリティやID管理は非常に重要な観点です。「電話番号がクラウドに移行して、情報漏洩しないのか?」「既存のID基盤(Azure ADやOkta)とどう連携できるのか?」といった技術的な疑問がボトルネックとなり、導入が進まない例も少なくありません。
3. 「電話番文化」の名残
「代表電話には誰かが出なければならない」という企業文化が根強く残っているのも、電話のクラウド化を妨げる要因の一つです。たとえ1日数件の着信しかなくても、その対応のために誰かが出社を余儀なくされる。ハイブリッドワークが進む中でも、電話だけが“昭和の運用”のまま残っている現実があります。
つまり、電話対応の遅れは技術的な限界ではなく、「マインドセット」と「役割分担」の課題なのです。Zoom Phoneを活用すれば、こうした課題をクリアしつつ、既存のMicrosoft TeamsやID基盤との連携もスムーズに実現可能です。
Zoom Phoneが“電話のクラウド化”に最適な理由
多くのクラウドPBXサービスが存在する中で、なぜZoom PhoneがIT企業に選ばれているのでしょうか。その理由は、単なる「クラウド化」ではなく、“フルクラウド環境への親和性”と“シームレスな連携性”にあります。
1. Zoomのエコシステムと一貫性のあるUI/UX
Zoom Phoneは、Zoom MeetingsやZoom Chatなどのコミュニケーションツールと同じプラットフォーム上で動作します。つまり、ユーザーは慣れた操作画面のまま、会議から通話、チャットに至るまで、統一されたUI/UXで業務を進められます。新しいツールにありがちな“定着しない問題”を最小限に抑える設計です。
2. Microsoft TeamsやGoogle Workspaceとの高い親和性
Zoom PhoneはMicrosoft Teamsとネイティブ連携が可能であり、Teamsアプリ上からの発着信や通話履歴の確認、ボイスメールの確認などがスムーズに行えます。Google Workspaceのカレンダーとの連動も可能で、会議予定に基づく自動ステータス設定など、ユーザーの負担を減らす細やかな機能が充実しています。
3. 豊富なAPIと外部SaaS連携で“電話をデータ化”
Zoom Phoneのもう一つの強みは、CTI連携に代表されるAPIの豊富さです。Salesforceとの連携では、発着信情報の自動記録はもちろん、通話録音や通話メモまでをCRM上に自動登録可能。SlackやAsanaなど、IT企業が日常的に使うツールともスムーズに接続できます。
こうした連携により、「電話=ログの残らないブラックボックス」という状態から脱却し、あらゆるコミュニケーションを可視化・データ化できます。結果、インサイドセールスの管理精度やCS対応の改善、トラブル時の証跡管理など、業務全体のクオリティを高める仕組みとして機能します。
4. 多拠点・グローバル対応にも柔軟
Zoom Phoneは、40カ国以上で電話番号の取得・利用が可能で、グローバル拠点を展開する企業にも対応しています。また、国際電話料金の削減だけでなく、グローバルID管理(OktaやAzure AD)と組み合わせた統合的な通信基盤の構築にも適しています。
IT企業が求める高度なセキュリティ、柔軟な設定、他ツールとの連携性をすべて備えたZoom Phoneは、まさに“電話のクラウド移行”を戦略的に進めたい企業にとって最適な選択肢なのです。
IT部門が評価する“Zoom Phoneの管理性とセキュリティ設計”
Zoom PhoneがIT企業の情報システム部門から高く評価されている理由は、「クラウドPBXとしての基本性能」だけではありません。日々の運用・管理のしやすさと、セキュリティ設計の堅牢さが、選定の大きな決め手となっています。
1. 一元管理できるWebポータルで運用工数を大幅削減
Zoom Phoneでは、通話設定、内線番号の割当、グループ着信ルールの管理、録音設定、回線利用状況のモニタリングまで、すべての管理業務をクラウドの管理ポータルで一元化できます。設定変更も数クリックで完了し、専任の電話担当者を必要としないレベルの“直感的なUI”が特長です。
これにより、内線変更やグループ構成変更のたびに業者と連絡を取り、構成ファイルを更新するといった煩雑なオンプレPBX特有の作業から解放されます。「自社で即日変更できる自由さ」が、変化の多いIT企業の運用スタイルにマッチします。
2. エンタープライズ対応のセキュリティ設計
Zoom Phoneの通信はTLS 1.2およびAES 256ビットによるエンドツーエンドの暗号化に対応しており、通信経路上の盗聴や改ざんを防ぎます。また、SAMLによるSSO(シングルサインオン)に対応しており、OktaやAzure ADなど主要なIdP(IDプロバイダ)と連携が可能。ユーザー追加・削除もディレクトリ連携でリアルタイムに反映されます。
さらに、利用できる端末やネットワーク条件に制限を設ける「条件付きアクセス」も実装可能。社内ポリシーに沿ったセキュアな通信環境を、アプリレベルで構築できます。
3. 利用ログと通話録音の可視化で監査対応も万全
通話履歴、録音データ、接続元IP、端末情報など、ユーザーの利用状況はすべて管理コンソールで記録され、CSVでのエクスポートにも対応。これにより、セキュリティ監査やトラブル時の追跡調査も迅速に行えます。
これまで「音声通話はブラックボックス」とされてきた領域を可視化・制御できるようになる点は、ガバナンスとセキュリティを両立させたいIT部門にとって大きな利点です。
「クラウド電話にしてもセキュリティが心配」という懸念は、Zoom Phoneにおいてはほとんど当てはまりません。むしろ、従来のオンプレミスPBXよりも柔軟かつ安全な運用管理が可能になることが、IT部門からの強い支持を集めている理由です。
導入までの流れと、双日の支援体制
Zoom Phoneを導入したいと思っても、「電話システムの切り替えって大変そう」「現場からの反発がありそう」など、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。特に、オンプレPBXからの移行は「止まってはいけない業務」に関わるため、段取りと現場理解が欠かせません。
そこで重要になるのが、導入までのスムーズなプロセス設計と、現場への丁寧な浸透支援です。双日テックイノベーションでは、Zoom認定インテグレーターとして、以下のようなステップでお客様を伴走型で支援しています。
ステップ1:現状ヒアリングと環境アセスメント
まずは現在のPBX構成、通話ルール、業務フローなどをヒアリングし、課題や非効率がどこにあるかを整理。オフィス環境・拠点数・回線構成などに応じた「Zoom Phone最適化プラン」をご提案します。
ステップ2:シナリオ設計と設定構築
次に、実際の着信ルールやグループ設定、IVR(自動音声応答)、通話録音設定などを設計し、Zoom Phoneの管理画面上で設定を代行。電話の運用負担を減らす構成を目指します。
ステップ3:テスト運用と現場向けトレーニング
一部部門でのパイロット運用を実施し、フィードバックをもとに運用面を調整。その上で、現場担当者やユーザー向けにマニュアルやFAQを整備し、教育セッションも開催。初めての方でも安心して使い始められるようにサポートします。
ステップ4:本番稼働と定着支援
本番移行後も、活用状況の定期的なレビューや新機能の案内、管理者向け勉強会の開催など、Zoom Phoneがしっかり「使われ続ける」状態を目指して支援を継続。技術支援と人材定着、両面から貴社を支えます。
このように、単なるツール導入にとどまらず、「変化を乗り越え、使いこなせる」ための支援体制があること。それが、双日テックイノベーションの最大の強みです。
まとめ
ハイブリッドワークが常態化する現代において、電話だけが“アナログなまま”残されている企業は少なくありません。情報システム部門としては、セキュリティや可用性を担保しつつ、業務の柔軟性も高める電話環境を整えることが求められています。
Zoom Phoneは、そうした課題を解決するためのクラウドベースの電話ソリューションです。既存のPBXからの脱却、業務の効率化、セキュアなコミュニケーション環境の実現、さらにはMicrosoft TeamsやOktaとの連携による高度なID・アクセス管理まで──IT部門に求められる機能がすべて揃っています。
さらに、導入から運用定着までを支援する双日テックイノベーションの伴走体制があるからこそ、「業務が止まるのでは」「現場が使いこなせるか不安」といった懸念にも、しっかり対応できます。
「電話システムのクラウド化をどう始めればいいかわからない」「Zoom Phoneと自社環境との相性を確かめたい」そんなご担当者様は、まずは以下のリンクからお気軽にご相談ください。
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