Zoom Clipsとは:短編ビデオで業務と顧客対応を効率化する方法
2024/11/19
2023年にリリースされたZoom Clipsは、ビデオクリップによりZoomの活用方法をさらに広げてくれる新機能です。Zoom Clipsを利用すれば、チャットでは伝えにくい内容もビデオ形式で分かりやすくやりとりを行うことができます。
この記事では、Zoom Clipsの機能やプラン、利用シーンなどについて解説します。Zoom Clipsという名前は知っているものの、どのようなことができるか分からないという方におすすめの記事となっておりますので、ぜひご覧ください。
目次
Zoom Clipsとは?
Zoom Clipsは、2023年にリリースされた最新機能であり、短編ビデオの作成・編集・共有が簡単にできるソリューションです。
仕事を進める上では、チャットでは伝えにくく、口頭で伝えたほうが速いという内容もあります。このような場合に、Zoom Clipsによりビデオクリップを作成し、共有することで、より理解しやすい形で情報を伝えることができます。
Zoom Clipsの主な機能
Zoom Clipsには、ビデオクリップのレコーディング、編集、共有、管理といった一連の機能が備わっています。以下では、これら一連の流れに沿って、Zoom Clipsの主な機能をご紹介します。
〇ビデオクリップのレコーディング
Zoom Clipsカメラを利用して自身を撮影してのレコーディングと画面のレコーディングの両方に対応します。プレゼンテーションの撮影などにおいては、これらの両方をレコーディングすることも可能です。
レコーディングでは、バーチャル背景やバックグラウンドのノイズ抑制などの機能を利用できます。
〇ビデオクリップの編集
撮影したビデオクリップの名前や説明文を設定します。Zoom Clipsでは、検索性を上げるためにビデオクリップにタグ付けを行い、タグ情報で検索を行えるようにすることもできます。
また、Zoom Clips上でビデオクリップの不要なセクションのカットやトリミングといった簡単な編集作業を行うことも可能です。
〇ビデオクリップの共有
ウェブ上もしくはメール等にて、ビデオクリップを共有できます。ビデオクリップは「リンクを知っているユーザー」「一部の招待されたユーザー」「組織内の全ユーザー」といったように、閲覧権限を設定して共有可能ですので、限られたメンバーに情報を提供するような用途での利用も可能です。
〇ビデオクリップの管理
Zoom Clipsでは、すべてのビデオクリップは一元的に管理されます。レコーディングや共有を行った後でも、名前の変更やダウンロード、削除などを行うこともできます。
もちろん検索機能も用意されており、タイトルやタグでビデオクリップを検索できます。「あの動画が見たいけれどどこにあるか分からない」という場合にも、一元的に管理されたビデオクリップから検索を行い、目的のものを探すことができます。
〇ビデオクリップに関するエンゲージメント
ビデオクリップに対してコメントを投稿したり、ビデオクリップの特定のタイムスタンプに対して絵文字でリアクションを行ったりすることもできます。
また、分析機能としてビデオクリップの再生回数を確認し、リーチ状況をチェックすることも可能です。
Zoom Clipsのプラン
Zoom Clipsには、無料で利用できる「Zoom Clips Basic」と有料の「 Zoom Clips Plus」という2つのプランが用意されています。Zoom Workplace Proをご利用されている方であれば、Zoom Clips Plusがバンドルされていますので、追加費用無く利用することができます。また、無償ライセンス、レガシーエンタープライズライセンス、レガシーアクティブホストライセンス、Educationライセンス(Named・Siteライセンス・Site Bundleライセンス)のお客様は、有償の追加オプションにてZoom Clips Plusを利用可能です。
また、下表のとおり無料で利用できるZoom Clips Basicには機能制限が存在します。
|
Zoom Clips Basic |
Zoom Clips Plus |
基本機能 |
レコーディング、編集、共有、コメント、コンテンツ管理、字幕表示といった基本機能を提供 |
(Zoom Clips Basicと同様) |
作成できるビデオクリップ数 |
ユーザー1人当たり合計5本までの制限あり |
無制限 |
ビデオクリップの時間 |
各ビデオクリップは最長2分までの制限あり |
無制限 |
機能拡張予定 |
なし |
翻訳版字幕や分析表示などの機能拡張が適用されます。 |
利用できる機能自体に両者で違いはありませんが、無料プランである「Zoom Clips Basic」では作成できるビデオクリップ数やビデオクリップの時間に制限があります。
Zoom Clipsの利用シーン
以下では、Zoom Clipsの利用シーンとして「プロジェクトでのコラボレーション」「顧客とのコミュニケーション」「内部でのコミュニケーション」の3つをご紹介します。
プロジェクトでのコラボレーション
プロジェクト内でのコミュニケーションにおいて、チャットだけでなくビデオクリップを利用することで、認識齟齬を防ぎ、プロジェクトの推進をサポートすることができます。 具体的には、以下のような場面でビデオクリップの活用が効果的です。
<ユースケース例>
- 日々のミーティングでの活用:プロジェクトの最新状況をビデオクリップで明確にすることで、不要なやりとりを回避し効率的に時間を使うことができる。
- チームリーダーからの情報共有:ミーティングの時間を調整せずともメンバーがそれぞれのタイミングで内容を確認できる。
- トレーニング:新たにプロジェクトに参画したメンバーに向けて、シンプルかつ明瞭なトレーニングを提供する。
- 海外拠点とのやりとり:タイムゾーンを超えたプロジェクトメンバーに対しても、非同期で明確にコミュニケーションを行う。
顧客とのコミュニケーション
顧客とのコミュニケーションにおいても、ビデオクリップの活用が有効です。具体的には、顧客とのつながりを強化する以下のようなユースケースが考えられます。
<ユースケース例>
- プロダクトデモ:新プロダクトや新機能をビデオクリップでアピールし、顧客に最新情報を提供する。
- パーソナライズされたコミュニケーション:顧客との個別のやりとりにビデオクリップを利用することで、顧客満足度を高める。
- 問い合わせ対応:顧客からの問い合わせの対応も、ビデオクリップを活用。製品やサービスの利用方法なども明瞭に伝えることができる。
内部でのコミュニケーション
社内でのコミュニケーションにおいても、Zoom Clipsの活用が有効です。ビデオクリップの活用で、社員のエンゲージメント向上やコミュニケーションの強化を実現します。 具体的には、以下のようなユースケースが考えられます。
<ユースケース例>
- メッセージ配信:イベント開催やルールの改正など、ビデオクリップで情報発信を行うことでリーチを拡大しつつ、親しみやすい雰囲気を追加できる。
- 従業員のオンボーディング:新入社員の業務に対する理解度を高め、シームレスに業務に参加できるようなオンボーディング体験を提供できる。
- 表彰:成功プロジェクトや功労者など、表彰の投稿にビデオクリップを利用することで、ひと味違う感謝メッセージを提供できる。
Zoom Clipsの導入メリット
以下では、Zoom Clipsの導入メリットについて、3つの観点からご紹介します。
効率的なコミュニケーション
文字ベースでのやりとりで認識齟齬が生じてしまったという経験をされた方は多いのではないでしょうか。テレワークが一般化し、チャットでのやりとりが増える一方で、このようなコミュニケーションミスが多くの企業で発生しています。Zoom Clipsのビデオクリップによる明確なコミュニケーションにより、このようなコミュニケーションミスを削減できます。 また、ビデオクリップにより会議を代替したり、ビデオクリップでチームメイトと交流したりすることも可能です。会議の削減によるコスト効果やコミュニケーションの強化といった観点でも、Zoom Clipsの導入が有効といえるでしょう。
Zoomの各機能との統合
Zoom Clipsの大きなメリットとして、Zoomの各機能と統合されているという点が挙げられます。動画撮影、編集を行うツールは世の中に多数ありますが、これらを利用してビデオクリップを作成しつつ、Zoomに戻って動画をやりとりするのは手間となります。 一方でZoom Clipsであれば、既存のZoomプラットフォームとの連携をスムーズに行うことができます。撮影したビデオクリップをそのままチームに共有したり、閲覧権限を設定して共有したりといった作業をスピーディに実現します。 このように、Zoom ClipsはすでにZoom Meetingsを利用しているユーザーにとって便利なツールといえるでしょう。
一元的な情報の補完
ビデオクリップによる情報共有を行う際によくあるのが、受け取ったはずのビデオクリップが見つからず、捜索に時間が掛かってしまうというケースです。Zoom Clipsでは、ビデオクリップが一元的な場所で保管・管理されるため、このような心配がありません。検索機能により、目的のビデオクリップをすぐに探すことができます。もちろん、ビデオクリップを閲覧できるのは許可されたユーザーのみですので、情報管理の観点での不安もありません。 Zoom Clipsは、このように動画管理のポータルとしても活用できます。
まとめ
この記事では、ビデオクリップにより明瞭かつ効率的なコミュニケーションを実現するZoom Clips について、その機能やユースケースについてご紹介しました。Zoom Clipsでは、今後も翻訳版字幕やビデオ分析機能など機能の強化が予定されています。Zoomをご利用されている企業においては、ぜひ利用を検討してみてください。 Zoomの一次代理店である当社では、これまで多くのお客さまのZoom導入をサポートして参りました。「Zoom Clipsに興味があり、試しに利用してみたい」「社内でZoomの導入を検討している」という方に向けて、Zoomのスペシャリストによる導入支援や導入後の運用サポートをご提供しております。ご興味のある方は、ぜひ一度当社までお問い合わせください。