Zoom翻訳機能でグローバルなコミュニケーションを強化しよう
2024/11/28
オンライン会議の普及と共に、オンライン上でグローバルに会議を行ったり、リアルタイムでチャットのやりとりを行ったりすることも一般化しました。Zoom Meetingsをご利用されている方も、国際的なコラボレーションが増えていることを実感しているのではないでしょうか。
グローバルでのコミュニケーションにおいて活用したいのが、Zoomの翻訳機能です。この記事では、Zoomの翻訳機能がどのように役立つのか、詳しくご紹介します。「海外拠点との会議を頻繁に行っている」「オフショアで委託を行っており海外とのやりとりが多い」といった方におすすめの記事となっておりますので、ぜひご覧ください。
目次
Zoomの翻訳機能とは?
Zoomの翻訳機能とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、Zoomの翻訳機能について詳しく理解できるように、6つの観点からその特徴をご紹介します。
特徴①:リアルタイムでの翻訳
Zoomの翻訳機能を利用すれば、Zoom上でのミーティング中に話者の方の音声をリアルタイムで翻訳し、字幕として表示してくれます。字幕の表示言語はユーザーごとに切り替えられますので、たとえば英語でのミーティング中に自分の画面は日本語で表示したり、別の方はドイツ語や中国語などで表示したりといったことが可能です。
特徴②:AIによる高精度の翻訳
AIを利用した翻訳により、リアルタイムながら精度の高い翻訳が実現できる点も大きな特徴です。リアルタイム翻訳というと「精度が良くないのでは?」と思う方も多いと思いますが、Zoomの翻訳機能は十分実用に足るものです。
もちろん、音声自体がクリアに聞こえない場合には翻訳の精度も落ちる傾向にありますが、マイクの性能や周辺環境のノイズなどが無ければ、高精度で翻訳を行うことができます。
特に2024年10月以降、日本語翻訳の精度が向上しておりますので、以前試していただいた方でも是非もう一度Zoomの翻訳機能をお試しください。
特徴③:37カ国語に対応
日本語、英語はもちろん、ドイツやオランダ語など37の言語に対応※しています。主要国の言語であれば概ね対応していますので、一般的なビジネスユースにおいて困ることはないでしょう。
※2024年10月時点
対応言語一覧
アラビア語 (ベータ版) |
ドイツ語 |
スウェーデン語 (ベータ版) |
ヒンディー語 (ベータ版)* |
中国語(繁体字) (ベータ版) |
ハンガリー語 (ベータ版) |
ルーマニア語 (ベータ版) |
ノルウェー語 (ベータ版)* |
中国語(簡体字) (ベータ版) |
イタリア語 |
ロシア語 |
ルーマニア語 (ベータ版)* |
チェコ語 (ベータ版) |
日本語 (ベータ版) |
タガログ語 (ベータ版) |
スウェーデン語 (ベータ版)* |
デンマーク語 (ベータ版) |
韓国語 (ベータ版) |
テルグ語 (ベータ版) |
タミル語 (ベータ版)* |
オランダ語 |
マレー語 (ベータ版) |
トルコ語 (ベータ版) |
タイ語 (ベータ版)* |
エストニア語 (ベータ版) |
ペルシア語 (ベータ版) |
ウクライナ語 |
ウェールズ語 (ベータ版)* |
フィンランド語 (ベータ版) |
ポーランド語 (ベータ版) |
ベトナム語 |
|
フランス語(カナダ) (ベータ版) |
ポルトガル語 |
ベンガル語 (ベータ版)* |
|
フランス語(フランス) |
スペイン語 |
ヘブライ語 (ベータ版)* |
|
注)*がついている言語については、現時点では英語からのみ翻訳版字幕がサポートされています。
特徴④:同時通訳にも対応
Zoomでは、テキストでの翻訳だけでなく音声での同時通訳を提供することもできます。重要度の高いグローバル会議やウェビナーなどでは、翻訳者の方にリアルタイムで同時通訳を行ってもらいたいケースもあるかと思いますが、Zoomなら対応可能です。
参加者の方は、自身が聞きたい言語を自由に選択することができます。ある方は日本語でウェビナーを視聴しつつ、別の方は同時通訳で提供されている英語の音声を選択するといった使い方が可能です。
特徴⑤:チャットでも利用可能
翻訳機能はミーティングやウェビナー時だけでなく、普段のチャットでも利用可能です。Zoom Team Chat内の翻訳版字幕機能を利用すれば、他言語で送られたチャットをすぐに翻訳することができます。操作は非常に簡単で、チャットメッセージの横にあるボタンを選択するだけで翻訳されます。
特徴⑥:表現フィルタリングの実施
Zoomでは、字幕を表示する際に表現のフィルタリングを行っています。ウェビナーやライブ時に視聴者の気分を害するような表現とならないように、不適切な表現や不快な言葉は表示されないような仕組みとなっています。
不適切な表現や不快な言葉のリストをあらかじめ登録しておけば、管理者の方は不快な字幕を簡単に非表示とすることができます。不適切な表現のフィルタリングは、Zoomが翻訳版字幕や自動字幕をサポートしている前述したすべての言語で使用できます。
このようにZoomの翻訳機能には、AIによる自動翻訳での字幕表示や同時通訳同の提供、チャットでの利用、表現フィルタリングの実施など、実用性を意識したさまざまな機能が用意されています。
Zoom翻訳機能の利用に必要なライセンスは?
Zoomの翻訳機能を利用するためには、大きく「アドオンを購入する」方法と「バンドル版ライセンスを購入する」方法の2つがあります。
アドオンを購入する
Zoom Meetingライセンスをユーザー数分購入している方であれば、アドオンとして用意されている翻訳版字幕機能を利用することができます。アドオンはユーザーごとに購入できますので、必要最小限のコストで済みます。
バンドル版ライセンスを購入する
もしくは、翻訳版字幕がバンドルされているライセンスを用意することで、翻訳機能を利用することもできます。具体的には、以下のライセンスに翻訳版字幕機能がバンドルされています。
- Zoom Workplace Business Plus/Global Select
- Zoom Workplace Enterprise Plus
- Zoom Workplace Enterprise Essential
- Zoom Workplace Enterprise Premier
なお、Zoomで利用できる各ライセンスの違いについては、以下の記事にて詳しくご紹介しております。併せてご覧ください。
※関連記事:Zoomの新しいパッケージプラン “Zoom Workplace”がリリース
https://collab.sojitz-ti.com/blog/practice/zoom-one-2022.html
ポイントとして、Zoomの翻訳機能を利用する場合には、ミーティングのホストのみがライセンスを持っていればよいという点を押さえておきましょう。翻訳版字幕のライセンスを持っている方が開催したミーティングやウェビナーにおいては、参加者の方は翻訳版字幕のライセンスが無くても自身の画面上で翻訳機能を利用することができます。
翻訳機能のセットアップと使用方法
Zoomの翻訳機能は、言語を選択し、機能をオンにするだけという非常に簡単な方法で利用することができます。具体的な利用の流れは以下のとおりです。
管理者による設定
翻訳版字幕を利用する場合、まず管理者の方がZoomのウェブポータルから翻訳版字幕機能を有効化します。有効化の対象は、アカウントレベル、グループレベル、ユーザーレベルといった範囲で行えます。たとえば購入したアドオンライセンスを特定のユーザーのみに適用したり、海外拠点とのやりとりが多い特定の部署に与えたりといった設定が可能です。
ユーザーによる設定
翻訳機能が有効化されているホストが開催したミーティングやウェビナーでは、参加者の方は自身で自由に翻訳版字幕を有効化することができます。 参加者の方はZoomの画面上で「字幕を表示」ボタンを押し、字幕用の言語を選択します。これだけで、翻訳された会話内容が字幕として表示されるようになります。 字幕の表示においては、各字幕の横に発言者の名前が表示される機能も備わっています。これにより話者を特定できるため、ミーティングやウェビナーの内容も理解しやすくなります。
全文文字起こしの利用
Zoomの翻訳機能で翻訳された会話内容は、文字起こしのデータとして利用することもできます。翻訳された文字起こしを見ることでミーティング後に聞き逃した箇所を確認したり、議事録の作成時に参考にしたりといった利用方法が考えられます。 特にグローバルでの打ち合わせにおいて議事録作成は手間となりがちな作業ですが、Zoomの翻訳機能を利用すれば、効率的な議事録作成が可能となります。
まとめ
この記事では、Zoomでのミーティングやウェビナー、ライブ配信、チャットでのやりとりなどさまざまな場面で利用できる翻訳機能についてご紹介しました。
グローバルでのコミュニケーションが増える現代のビジネス環境においては、本記事でご紹介した最新技術を利用することが有効です。言語の障壁を減らし、スムーズなコミュニケーションを実現することができます。海外拠点とコミュニケーションをとられている方や、海外向けにウェビナーを開催したい方などは、Zoomの翻訳機能をぜひ利用してみてください。 当社は、Zoomの一次代理店としてこれまで多くのお客さまのZoom導入・運用をサポートして参りました。
これからも、Zoomに関する最新情報を継続的に発信してまいります。
Zoomに関する最新情報を知りたい方、Zoomの導入にご興味のあるかたは、ぜひ当社までお問い合わせください。 本記事でご紹介したZoom Scheduler以外にも、Zoomの最新機能として、Zoom上で手軽にビデオクリップを作成・共有できる「Zoom Clips」や、Zoom上で簡単に会議日程の調整を行える「Zoom Scheduler」、AI Companionと共に会議の議事録などの文章を効率的に作成できる「Zoom Docs」についてご紹介した記事もございます。ぜひ併せてご覧ください。
※関連記事:Zoom Clipsとは:短編ビデオで業務と顧客対応を効率化する方法
https://collab.sojitz-ti.com/blog/feature/what-is-zoom-clips.html
※関連記事:生産性アップを目指すZoom Meetingsユーザーへ:Zoom Schedulerの活用法
https://collab.sojitz-ti.com/blog/feature/how-to-use-zoom-scheduler.html
※関連記事:Zoom Docsで業務効率を最大化!AI Companionとリアルタイム共同作業のメリット
https://collab.sojitz-ti.com/blog/feature/maximize-operational-efficiency-with-zoom-docs.html